2013年10月12日土曜日

「ああいう男になってみたい」と思った話

わたくし、奥田民生さんがすきなんですけどね。

「かっこいいおっさん」の代表格。なんというか、肩肘張ってないというか、揺るがないというか、たのしそうな人だなあ、と勝手に思っています。わりと「独特な雰囲気を持っている人」と言われそうなタイプだと思うのですが、かといってミーハーであることを変に否定する様子もなく、好きなものは好きだしいいじゃん、って感じが良いです。

そういう類の人は、いわゆる仙人男子、とか最近では言われているみたいですが。まあ、こういうなんちゃら男子とかほにゃほにゃ女子みたいに、何でもかんでもネーミングつけて括るのもどんなもんなんだ、って気はするけど、わからんでもない、ような気はします。

しかし、「狙うなら仙人男子にせよ!」みたいなコンテンツが早速ネットで上がってて、わはは、とおもしろく拝見させていただきました。いや~、昨今の女子の積極さと勤勉さには感心します。脱帽。

参考:草食・肉食系なんてもう古い!今「仙人男子」が女子に人気らしい - NAVER まとめ




さて。つまりはわたくしも今勢いを持て余す、仙人男子を好む勤勉女子のひとりなのか、と言ったら、ちょっと違うんです。言い訳がましいですが、ちゃうんや。

まあ確かに、奥田民生とか所ジョージとかトータス松本とか斉藤和義とか、異性として見ても、すてきな方だとはもちろん思います。ただそれ以上に、仙人男子とかイケてるおっさんとかなんちゃら、っていうタイプでは単純に括れない人間である、というところに尊敬というか憧れを抱いております。

他人との比較とか、周りが決めた属性とかをひょいっと飛び越えちゃっている人たち。簡単に彼らを語ることはできないし恐れ多い。実際、すきだとは言え、いまいち私も民生氏とか所さんがどういう人なのか、よくわからない。なんとなくテキトーで趣味に生きていて落ち着いているというイメージはあるけど、本当は何考えているかわからないし、たぶんテレビで見せてる姿とは違う素性を持っていそうだし、それを簡単には他人に見せてくれなさそうです。だから、お茶の間の一般人である私が彼らのことを語れるものは、ほぼゼロだと思います。


よく、芸能人で誰がすき?と言われると、奥田民生、って答えてるけど、何がいいのか?とか聞かれても、正直よくわからん、としか答えられません。だから実は、民生氏を「良いな」と思う理由は、具体的にルックスとか正確とか作品とかどこどこが良い、とか、そういうのはあんまり関係ないのかもしれないです。あ、音楽はとても好きですけども。たぶんだけど、「何考えてるかよくわからないけど、思わず周りの人の頬を緩ませる雰囲気を持っていて、ひとりで勝手に楽しそうにしてる」というところが好きなんです。好き、というのはつまり、「自分もああなりたい」っていう意味合いで。



そう、私は奥田民生みたいな人になりたい。だから、「仙人男子を狙う女子」的なアレとはちょっと違う意味で、すきなのだよ。うん、理屈っぽいですかね。そして言い訳っぽいですかね。まあいいや。

いやでも本当、うらやましいんだ、ああいう人が。何考えているかわからないので、どういった心情で生きているのかもなんとも言えないけど、理想的な生き方だと勝手に思って尊敬しています。私は女だけど、奥田民生に似てる、って言われたらたぶん嬉しい気持ちになります。浮かれます。



 ああ、だからもう、フジロックで大雨の中、グリーンステージで歌う奥田民生を見たときは泣いたよ、そりゃもう悔しいくらいかっこよかったもんだから。くっそー到底届かねえよあんな人間に、って。苗場の大雨を大いに浴びていたので、本当に泣いたのかは、よくわからないけどさ。


かしこ。