2019年7月6日土曜日

冒険

極夜行を読んだ。

冒頭は出産シーン。なんとまあひとりの小さな人間が大気圏に飛び出しこの世に誕生することの壮絶さよ、と不覚にも涙腺が緩んだところから始まり、途中いつ死んでもおかしくない状況にこんな冒険自分にゃ到底できそうにないなと遠い目をしつつ、でも犬がかわいくて、終盤もう間も無く太陽が昇るという場面ではつい焦る気持ちを抑えられず自然とページをめくる速度が上がり、気付いたらあっという間に読み終わっていた。

冒険とは何か、極夜を経て見る太陽の光とは何か。冒頭からラストにかけて著者が思い至った答えが、なんとなく今の自分に身近なテーマだったからか、夢中になって読んでしまった。このタイミングで読めてよかったと思う。

写真はビリヤニです。