卑下人間の極みみたいな最低な生活をしばし続けていたけど、なんとまあ単純なことに、気温が暖かくなりおいしいビールが飲めたおかげで完全復活した。
自己満足でしかないのですが、今週末の様子はブログに書くことにします。
まず、新宿の東急ハンズで新しいフライパンを買った。
料理初心者に妙な安心感を与えてくれる故、上京当時に購入したレミパンが限界を迎えたので。
東急ハンズにレミパンも売ってたけど、あれ1万くらいするのか。予想外に高級でびっくりした。
結局買ったのはふつうのテフロンのやつだけど、
軽いし持ち手が木で底がアルミで見た目がかっこいい。
鉄のフライパン最高峰の極シリーズと迷ったけど、お手軽感のあるほうを選んでしまった。
しかしあれだ、蓋を買い忘れた。蓋はやっぱり必要です、あの、目玉焼き作る時とか。
それから週末によく行く商店街の手前にある最強の八百屋へ向かった。
何言ってるのか全くわからない八百屋の男たちの勇ましい伸びの良い掛け声を聞いていると、
これはもはやどこかの民族音楽なのでは、という錯覚を起こす。
CD売ったら案外ニーズあるのではないかしら。
そんな民族音楽(確定)を聞きながらテンション上がるままに、衝動買いしたのは皮付きの筍。
筍の皮にはふさふさした毛が生えていた。とても動物っぽい。
そんな八百屋のある通りの近くには、輸入食品や洋酒を扱ってる店があって、
そこでナンプラーと冷凍の生赤唐辛子を買っていった。
というのも、これまた別の商店街を進んだところに
古道具屋なのになぜかワサワサと新鮮な野菜を売ってる店があって、
そこに我が愛しのパクチーがとても安く売っていたものだから、
今夜はパクチー料理で決まりだ、という話になったのだ。
パクチーといえばナンプラーと唐辛子でタイ料理だろう、という自然な流れだった。
さて、ここでひとつ、筍にまつわる豆知識です。
筍はぬかと唐辛子と一緒に茹でると、灰汁が抜けやすくエグみも取れて良いらしい。
ちなみに最強の八百屋では筍を買うとぬかも無料でつけてくれるから、やっぱり最強。
そして筍は茹でればやわらかくなる、というものではないんだって。
火を通したからと言って別に硬さが変わるわけではなく、
茹でる理由は灰汁を抜くためでしかないらしい。
ということで筍を茹でていると、春の穏やかな香りが台所に充満する。
この香りだけで幸せな気持ちになるし、なんでここ半月ほど卑下人間に成り下がり、
鬱々と過ごしていたのかまったく思い出せなくなって、嫌なことすべて忘れた。
だから、春に悩んだら筍を茹でると良い。
茹であがった筍は、シンプルに塩をまぶし、ちょろっとオリーブオイルをかけて食べることにした。
初めての組み合わせだったけど、春の幸せな味がして一瞬気絶した。
いや、気絶はしてないけど、でもそれくらいおいしかった。
そんなやさしい味わいの筍から一転、
ナンプラーと赤唐辛子とパクチーを使ったタイ風魚の煮つけは辛すぎて涙と汗が出る一品。
辛い物はもともと好きだけど、さすがに生の赤唐辛子の刺激の強さを舐めてはいけなかった。
ちなみに口の中で暴走する辛さを鎮めるには、水を飲むことは逆効果。
ヨーグルトとか乳製品を飲んだ方が、辛さがおさまるらしい。
辛いもの好きのみなさん、よく覚えておきましょう。
それにしても今週末は天気がよかった。
昼間は上着なしで丁度良いくらい。
この日はちょうど近くで大道芸フェスティバルがやっていたけど、絶好のお祭り日和だったんじゃないか。
そんなお祭りを横目に、朝銭湯に行ってコーヒー牛乳を飲んだり
残りの筍を使った炊き込みご飯とお味噌汁を食べたり、
ゴールデンウィーク中に読みたい本を吟味したりしていたら、いつのまにやら日曜も終わりそうだ。
たぶん、こんな休日の過ごし方ができるのはまた1か月後とかそれくらいだと思う。
1か月後とかだと6月手前。もはや初夏の兆しが来るのではないか。
そうだ、今年も我らが夏がやってくるのでは。
そんな具合で、日々の中にちょいちょいと楽しみな目標を置きつつ、
あい変らずなんとか大丈夫だったり、季節に敏感であれたら良いですね。
かしこ。