10月2日、晴れ、最高気温27度。
これが今年最後の夏日だったのではないだろうか。
もうしばらくは夏らしい気候を味わえないのかなと思うと少し切ないながらも、この絶好のTシャツ日和は近所を散歩した。ちなみに上の写真は今回の散歩とはなんら関係はない。
東京という場所の住宅街は、限られた土地の中でいっさいの隙間をも無駄にせず、なんとも器用に家々が並べられてきちんと納まっているからすごいなと思う。デザインが個性的な新しい家もありつつ、昔からそこにあっただろう貫録を振りまいている年季の入ったアパートもある。こういうアパートの名前がまたノスタルジックなセンスを醸し出していて、タイポグラフィも渋くてかっこいい。
ちょっとした商店街に出れば、パイプ椅子が雑に並べられたような中華料理屋があったり、やってるのかやっていないのかよくわからないクリーニング屋とか、ガタガタと音を鳴らすアンニュイなコインランドリーなどがあって、これもまた趣深い。
東京という場所は、大きな商業施設や話題の飲食店、広い公園やアミューズメント施設などがたくさん充実しているけど、特に何があるというわけでもないふつうの住宅街みたいなところでも十分散歩を堪能できる。狭くて人が多い街だからこそ、すこし歩けばすぐに風景が変わり人々の生き生きとした生活文化が垣間見れるし、30分もあれば一駅隣まで歩けてしまう。そうして隣駅に行けば、また違った街の風景が広がっているから、楽しくてこのままどこまでも歩いていけそうな気持ちになる。
どこまでも歩いていけると思いつつ、さすがにどこまでも歩いていくことはできなくて歩き疲れたりするので、帰りは電車に乗ったりするのだけど。電車も数分置きにちゃんと来るから、すごいよな、東京。安心してまた散歩に行こうと思う。