2015年5月31日日曜日

夏育ち

夏がすきだ。

夏生まれ」というタイトルのブログを去年書いたので、
今年は「夏育ち」というタイトルで、夏への愛を語っておこうかと思う。
まだ5月だけど。

今週は暑い週末だったので、外でビールを飲むことにした。
高架下の焼き鳥屋で、ビールケースをテーブルにした屋外の席に座り、
大きめのジョッキに入った生ビールをいただいていた。

隣の席は家族連れ。大人たちがレモンサワーを度々注文している横で
子供たちは瓶のコーラやカルピスをぐびぐび飲み、唐揚げや焼きそばをぱくぱく食べている。
Tシャツ短パンの大人と子供。昼間から好きな飲み物を好きなだけ飲んでいる。

レモンサワーを飲んでいる、隣の大人の一人が言っていた。
「子供の頃に、大人に連れられて居酒屋に行った記憶って、すごくよく残ってるんだよね」
なるほど、そうなのか。

私自身は、子供の頃に居酒屋に行った経験はまったくなかったけど、
幼心にも「居酒屋」というものには、妙に憧れを抱いたものだ。
お米を食べずに、唐揚げとかポテトフライをおなか一杯食べられるなんて、
こんなロマンチックなことがあるだろうか、と。

そんなロマンチックな体験を、存分に味わっている隣の子供たちが羨ましくなった。
きっと彼らも大人になってから、思い出したりするのだろう。
子どもの頃に両親たちと高架下の焼き鳥屋に通い、
父親がレモンサワー片手に「子供の頃に~」と語っていることも話半分に、
焼き鳥を箸からすべらせて、Tシャツと短パンがベタベタになったことなんかを。

そんな今年初の、夏の風景だった。

まだ梅雨も明けてないわけですが、今後本格的な夏になった頃にはまた、
「夏好きな奴はだいたい友達」というタイトルで夏の様子をブログに書こうかと思う。


かしこ。

2015年5月23日土曜日

ジャックパーセルを買った

もはや定番スニーカーの代表格、コンバース・ジャックパーセル(白)を先日買った。

ずっと履いてたコンバースのスキッドグリップ(白)が
車道の油がまじったような泥水がはねてダルメシアン柄になってしまったので、
思い切って新しい白スニーカー買おうと思い、購入した次第です。

ジャックパーセルといえば、ニルヴァーナのカート・コバーンが愛用していたことでも有名で、
グランジファッションには欠かせないアイテムだったりするそうだ。
なんていう状況も、カート・コバーンにとっては非常に不本意なことなのかもしれないけど。

(参考: カートコバーンの遺書を詠む



(これはジャックパーセル履いてないっぽい)


カート・コバーンの話じゃないけど、
「少数派」とか「オルタナティブ」であるからこそカッコよくて価値があったものが、
みんなに憧れられて、大量に消費されるようになったことで、
いつの間にか少数派ではなくメインストリームとなり、
何だかダサいもののような気がして困惑する、ということは現代ではよくあることだと思う。
前にもそんなようなことをブログに書いた。

だから皮肉なことに、他には無い独特の個性に自己を見出そうとしたのに、その点で既に突出していたカリスマモデルをみんながみんな真似するようになるもんで、結局同じようなニット帽にニューバランスのスニーカーを着こなす女子が大量に街中を闊歩するようになるという。
シティボーイ&ガールが街へ歩き出す

これ1年以上前に書いた話だけど、
今見事に「POPEYE(笑)」、「シティボーイ(笑)」、「ニューバランス(笑)」だもんなあ。

少数派でイケてたものが大衆化すると、
「(笑)」が付いて周囲から冷やかされちゃうもんだから、
現代は何とも冷酷な時代だ。
好きなものも素直に好きだと公言できないのは非常に生き辛い。


ただ、ジャックパーセルをはじめコンバースのALL STARやVANSのERAなどは、
もはや単なる流行ではなく定番の域に達しているのではなかろうか。
誰でも気軽に手に入れられるし持っている人もたくさんいるけど、
「かぶるのも当たり前だわな」くらいの気持ちで細かいことは気にせず、
わりと履きやすいスニーカーだと個人的に思っている。

っていう気分で、あんまり気にせずにジャックパーセルを買ったんだけど、
とはいえ今もきっと「あ、ジャックパーセル(笑)」とか冷やかされることも無くはないんだろうな。
でもそんなのキリがないし、好きなものは好きなんじゃボケ、って話なので、
肝を据えて自分が好きな物事を楽しむのが精神衛生上良さそうです。
「(笑)」をつけたがる輩は放っておくに限る。


しかし私も典型的な現代人ゆえ、「(笑)」の冷やかしには日々びくびくしながら生きているし、
全然かっこつかないけど、こういう社会もじっくり見渡してみるとなんだか滑稽ですな。


かしこ。

2015年5月17日日曜日

ファンキー母



母が誕生日プレゼントにGREEN DAYのアルバムを買ってくれたことある。


自分で言うのもあれだけど、うちの母はイカしている。
先日は母の日だったので、今回は母の自慢をしたいと思う。

母は若かりし頃、ビートルズに青春を費やしていた。
私がGREEN DAYに青春を費やしていたのと、同じように(たぶん)。
実家にはビートルズ大辞典、みたいなタイトルの、青い林檎が表紙の古い本があった。
いつかの母の誕生日には、こんな古本をプレゼントしたことがある。



趣味は絵描き。ポップなイラストから油絵まで何でも描きこなし、
美術センスがあったものだから、学校の先生にはよく褒められていたんだ、
と、私の祖母は何度も何度も娘の自慢を嬉しそうに話してくれた。

母の実家は珈琲屋を営んでいたこともあり、コーヒーを淹れるのが昔から得意だった。
長野の人間なので山登りがすきだったりして、ふらっと登山に出かけて、
自前のガスバーナーでコーヒー淹れて飲みながら、山の風景をスケッチしていたという。
ビートルズ以外にもジャズを好んでおり、たぶん珈琲屋でもBGMとして流していたのであろう
古いレコードがいくつか、うちの実家の本棚に今でも残っている。


母と父が付き合っていたころ、二人はよくスキーデートに出かけていた。
デートの時、父は古びたシビックに乗って母を迎えに来てくれたらしい。
古すぎて変な音がする車だったから、父が来たことはすぐにわかったらしい、
というエピソードを聞いたことがある気がする。うろ覚えだけど。


結婚前後、母は雑誌オリーブを読んでいたらしい。
いわゆるオリーブ少女だったということだ。(少女という年齢ではない、と言ったら怒られるかしら)
私が生まれた頃の古いフォトアルバムには確か、
小柄な母がデニムのオーバーオールを着て赤ん坊の私を抱いている写真があった気がする。
わりと年齢不詳な見た目もあってか、昔も今も自由にファッションを楽しんでいた印象はある。
そういや、母が高校の頃だかに買ったというタータンチェック柄のタイツを
私が高校生の頃にもらったことがある。
いまだに破れることなくばっちり履ける状態なんだけど、
さすがに個性的過ぎて、高校以来履いていない。


私が小学生の頃、いきなりスケボーキングのアルバムをジャケ買いしてきた母。
家族でドライブしてる時にもよくスケボーキング流してたけど、
幼心になんかヤバい音楽聴いてるのでは、と思ったものだ。
真心ブラザーズとかミスチルとかMonkey Majikなんかも聴いていたけど、
いつの間にかビョークを聴き始めたり、最近は坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)を好んでいる。
このエピソードは、私のバイト時代の仲間からはとても好評だったのだけど、
そのことを母に伝えると、照れつつも嬉しそうにしていたものだ。


これは完全に自己満足というか、ある意味自画自賛でしかないかもしれないけど、
上述のエピソードもあり、うちの母はイカしていると思っている。
これからも独自のセンスで、人生を楽しんでいってほしいし、
私も母のように、いつまでも若々しく好きなことを無邪気に楽しんでいけたらな、と思う。
お母さん、いつもありがとうございます。

かしこ。