2015年5月17日日曜日

ファンキー母



母が誕生日プレゼントにGREEN DAYのアルバムを買ってくれたことある。


自分で言うのもあれだけど、うちの母はイカしている。
先日は母の日だったので、今回は母の自慢をしたいと思う。

母は若かりし頃、ビートルズに青春を費やしていた。
私がGREEN DAYに青春を費やしていたのと、同じように(たぶん)。
実家にはビートルズ大辞典、みたいなタイトルの、青い林檎が表紙の古い本があった。
いつかの母の誕生日には、こんな古本をプレゼントしたことがある。



趣味は絵描き。ポップなイラストから油絵まで何でも描きこなし、
美術センスがあったものだから、学校の先生にはよく褒められていたんだ、
と、私の祖母は何度も何度も娘の自慢を嬉しそうに話してくれた。

母の実家は珈琲屋を営んでいたこともあり、コーヒーを淹れるのが昔から得意だった。
長野の人間なので山登りがすきだったりして、ふらっと登山に出かけて、
自前のガスバーナーでコーヒー淹れて飲みながら、山の風景をスケッチしていたという。
ビートルズ以外にもジャズを好んでおり、たぶん珈琲屋でもBGMとして流していたのであろう
古いレコードがいくつか、うちの実家の本棚に今でも残っている。


母と父が付き合っていたころ、二人はよくスキーデートに出かけていた。
デートの時、父は古びたシビックに乗って母を迎えに来てくれたらしい。
古すぎて変な音がする車だったから、父が来たことはすぐにわかったらしい、
というエピソードを聞いたことがある気がする。うろ覚えだけど。


結婚前後、母は雑誌オリーブを読んでいたらしい。
いわゆるオリーブ少女だったということだ。(少女という年齢ではない、と言ったら怒られるかしら)
私が生まれた頃の古いフォトアルバムには確か、
小柄な母がデニムのオーバーオールを着て赤ん坊の私を抱いている写真があった気がする。
わりと年齢不詳な見た目もあってか、昔も今も自由にファッションを楽しんでいた印象はある。
そういや、母が高校の頃だかに買ったというタータンチェック柄のタイツを
私が高校生の頃にもらったことがある。
いまだに破れることなくばっちり履ける状態なんだけど、
さすがに個性的過ぎて、高校以来履いていない。


私が小学生の頃、いきなりスケボーキングのアルバムをジャケ買いしてきた母。
家族でドライブしてる時にもよくスケボーキング流してたけど、
幼心になんかヤバい音楽聴いてるのでは、と思ったものだ。
真心ブラザーズとかミスチルとかMonkey Majikなんかも聴いていたけど、
いつの間にかビョークを聴き始めたり、最近は坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)を好んでいる。
このエピソードは、私のバイト時代の仲間からはとても好評だったのだけど、
そのことを母に伝えると、照れつつも嬉しそうにしていたものだ。


これは完全に自己満足というか、ある意味自画自賛でしかないかもしれないけど、
上述のエピソードもあり、うちの母はイカしていると思っている。
これからも独自のセンスで、人生を楽しんでいってほしいし、
私も母のように、いつまでも若々しく好きなことを無邪気に楽しんでいけたらな、と思う。
お母さん、いつもありがとうございます。

かしこ。